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ワイルア川の河口には、ハワイ語で「人生の雫(しずく)」を意味するハウオラ地域があり、ここはかつてカウアイ島で最も大規模で重要な聖域の一つだった場所だそうです。

その中の、太陽が最初に昇る東海岸の海辺には「ご来光」を意味する「ヒキナアカラー・ヘイアウ」がありました。
 
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「ヘイアウ」とは、先史時代のハワイにおいて、神々や精霊にに祈りを捧げる場所だったところです。いずれも中心には「石(ポハク)」が据えられており、霊力(マナ)の宿るものとして大切にされていました。

ハワイ全島にヘイアウは約800ヵ所もあったと言われていますが、カメハメハ大王の没後、ハワイ王朝は古代の宗教を捨て、キリスト教への帰依を図って全てのヘイアウを破壊したため、現在ではその名残が残っているだけです。

しかしハワイの人達は今でも、これらのヘイアウにおけるタブー(カプ)を守り、ヘイアウを神聖なものとして扱い、宗教的な儀式に使われているものもあります。 

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単なる観光遺跡のように扱ってはならないことを一行にも伝えて、このヒキナアカラー・ヘイアウを訪れました。

私はこれまでいくつかのヘイアウを訪れたことがあるのですが、今回はなぜかここだけは訪れたほうがよいような感覚が去らず、ようやく時間の調整がついてここにやってきました。

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前回カウアイに来たときには、カフナ(ハワイの神官)と共に海で清めの儀式をして、その後にこのヒキナアカラー・ヘイアウに供物を捧げチャントをあげました。

本来なら海の水に三回潜ると教わりましたが、冬の海でそれは無理なので、清めの気持ちを持ちながら、足だけでも海の水に着けることにしました。

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ハワイアンの人達が作る正式なお供え物はないので、私達はライアーの静かな調べと共に、それぞれが祈りを捧げました。

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この場所で瞑想したことで、自分が過去世でここにいたことを思い出した人が数人いました。

ある人にとっては、それは強い衝動を伴い、確かに自分はここにいたということ、時空を超えて繋がっている家族がいるということを体感することになり、それは大きな癒しとグランディングをもたらしてくれるものとなったのでした。

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「この周辺は新しい自分に生まれ変わるエナジーに満ちていて、物事が行き詰ったとき、過去を引きずっていて前に進めないと感じる時、このヘイアウを訪れて浄化の波動を受け取るとよい」(『癒しのパワースポット2』レイア高橋著より)とのことでしたが、本当にそれが起きるのを体感することができたと言えるのかもしれません。

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浄化のプロセスには、時には痛みも伴うことがありますが、もう必要がなくなった過去の抑圧された感情をリリースすることをせずに、次のステップに進むことは難しいでしょう。

しかしその感情は、今の自分のものではなく、それを握りしめている自分がいるから存在しているものなのです。それはもう自分には必要がないと気付くことで、エネルギーは瞬時にして変容し、今の自分にふさわしいバイブレーションを湛えた世界に生きることは決して難しい事ではないのです。

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カウアイリトリートの目的の一つは、もう古くなってしまっている自分の中のエネルギーを変容させ、私達は人間の姿をしたスピリットの存在であるのだと気が付くことにあります。

非日常の空間に身を置き、普段自分に課せられている役割から離れ、ただ地球の美しさと出会い、感動し、仲間と笑い合い、己の魂の真の波動に触れる体験をすることで、私達はとても速やかに、軽やかに、自分を変容させていくことができるのです。

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5泊7日という、短いとも長いとも言えるリトリートの旅は、私達の目的を順調に達成させながら、時間の枠を超えて私達の世界を広げて行くのでした。  
・・⑨へ続く





【おまけ】

ヘイアウには以下の4つの種類があるそうです。

 「癒し」のヘイアウ・・・精神的な癒しだけでなく、薬草を用いた医療を行い、周囲では薬草を栽培していた。

 「自然の神々」のヘイアウ・・・大漁、豊穣や雨乞いなどの祈願をする儀式が行われていた。

 「避難場所」のヘイアウ・・・「プウホヌア(逃れの地、駆け込み寺)」と呼ばれ、罪人や戦争に敗れた者がここに逃げ込めば、罪が許され魂の汚れが浄化されると言われていた。中では絶対の安全が保障され、戦時に老人や子供が避難する場所でもあった。

 「戦いの勝利を祈る」ヘイアウ・・・「ルキアニ・ヘイアウ」と呼ばれ、戦いの神クーを祀り、人間を生け贄として神に捧げる儀式が行われる場所であった。

(出典:ギャザリーより http://gathery.recruit-lifestyle.co.jp/article/1142587042222735701/page_2#auto)