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そもそもマイナスの症状などと書くと、その言葉に対して反発や否定が起こる人がいるものです。

マイナスというのは単にプラスの反対という事で、それが良いとか悪いとかというジャッジメントが乗っているのではなく、社会生活を営むにあたって不都合な現象を起こすという意味で、マイナスと定義しているわけです。

(不都合は心地悪いので、都合が良い状態、つまり心地よく暮らすために、客観的にマイナスがプラスに転じるには?を考え、提案しています。)

その辺りの感覚には、人によって個人差があるなと常々感じてはいたのですが、『冗談を真に受ける』という症状は、相手が伝えたい真意から外れて言葉を受け取るという意味で、コミュニケーションを難しくする大きな要因となっている気がします。


*マイナスの症状をプラスに転換する(4) 冗談を真に受ける

「冗談が通じない」というのも、論理型思考の強いアスペルガーに多く見られる症状です。
(ADHDの方にも、こういうタイプは割といます)

これは、言葉や文章を文字通り受け取ってしまうからです。
そこに書かれている比喩や誇張などを理解することができません。
これも、KY(空気読めない)の亜種のようなものです。

「喉から手が出る」「目から鱗」といった慣用句をたくさん覚えることで、比喩表現に慣れ感覚を磨いていく。
こういう地道な努力によって、かなり改善することができます。

といっても、日常会話の中でよく出てくる親しみをこめた冗談やからかいに慣れるのは、なかなか難しいでしょう。
「あんなことを言われてしまった」とか「冗談だと気づかずに、ムキになっちゃった」とか、あれこれ悩むことも多いかもしれません。
でも、これはこれで人間的な魅力なのです。

ともすれば杓子定規になりがちな論理思考タイプの人に、ちょっとした天然ボケの要素が入るわけですから。
かっちりと完璧な人よりも、ちょっと抜けていて突っ込みどころがあるぐらいのほうが、親しみが持てるというもの。
発達障害者は人づきあいが苦手な傾向がありますが、この天然ボケの親しみやすさによって、マスコット的な「愛されキャラ」を上手く確立することができるのです。

 (吉濱ツトム公式ブログ 「未来への思考法」より) 

「天然の愛されキャラ」と「いじめられている人」の違いは紙一重のような気がします。

周りからは
「天然の愛されキャラ」と見られ、それが愛しいがゆえに突っ込まれているのに、本人は「いじめられている」や「嫌味を言われている」と受け取り、落ち込んでしまう人は多くいます。

それを回避するためには、嫌味を言われているとか、馬鹿にされていると感じた時に、それを目にしている第三者に意見を求めてみるのも一つの手かなと思います。

私はどちらかというと、お笑いで言えばツッコミ型で、辛辣なツッコミをすることでその場で笑いを取ろうとするタイプです。(別に敢えて笑いを取らなくてもよい仕事なのですが、笑うことは一瞬でエネルギーをリリースし、その場の波動を上げるので、無意識でやってしまいます。笑)

その時に、天然キャラの人を突っ込むことがどうしても多くなるのですが、その天然ぶりが本当のものではなく、発達障がいゆえのものであることがあり、後で私の言葉に傷ついたと責められる事があるのです。

しかし、周りでそれを聞いて笑っている人達には、私がその天然キャラの人をとても愛しているのが伝わっているので、逆に突っ込まれているのを「うらやましい」と言ったりもします。

傷ついたと思っているのは当の本人だけで、事実はそういう意図のもとにあるのではないという事がほとんどです。

私自身で言えば、いつも誰にでもそういう風に突っ込んでいるわけではありません。一応相手は選んでいるつもりでした。(気を使って付き合っている親戚の発達障がいと思しき人には、決してそれはしません。なので付き合いが疲れるので、その人に会うのは正直できるだけ避けています。)

それでも、私の認識が甘かったのだなと、このブログ記事を読んで改めて思った次第です。傷つけるつもりがなかった意図をわかって下さいというのは私の甘えだなと・・。

特にグレーゾーンのアスペルガーの人は、表向きは上手に人に合わせることもできるので、むっとした表情をその場で出さないがゆえに、相手も「愛すべき天然キャラ」に合わせた言動をすることがあると思うのです。

そしてそれに傷ついていることを気づいてもらえずに、相手との溝が深まってしまうという悪循環です。

もちろん明らかな悪意が見える場合は論外ですが、発達障がいゆえの特性なのだということを知ることで、冗談を真に受けることをせず、言葉通りではない相手の真意を見ることができるようになれば、何より自分自身が楽になるのではと思います。

そして、たとえいつもそれがうまくいかなくても、自分は「愛され天然キャラ」かもしれないことを、周りの人達がそういう時は受け取ってみてもよいのかもしれません。

そういう私も、家では言葉の辛辣な家族たちからボロクソに言われる「愛され天然キャラ」だと思っています。

「そうだよね?」と家族に聞いたら、「ママは単なる”ボケ”!」と吐き捨てられましたが(笑)

冗談を真に受けないように気をつけます(笑)


 
『マイナスの症状をプラスに転換する』~ ⑤へ続く・・)